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老人ホームの24時間

鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センター    2023  3月

 

今回も専門家の記事を参考にさせていただきました。宜しくお願いいたします

 

食事の際に注意を払う「禁食」

日勤帯のメインイベントは、12時頃から始まる昼食です。昼食は朝食よりも品数が多いため、配膳などの手間が多少かかります。例えば、ラーメンやうどんなどの麺類が出ることもあります。温かい麺類は伸びないように手早く配膳しなければはなりません。

品数が増えると、同時に「禁食数」も増えていきます。禁食というのは、各入居者がアレルギーなどの理由で口にすることができない食べ物です。間違って提供すると一大事になるため、非常に気をつかいます。例えば、サバがダメな人は「サバ禁」という情報を職員と給食業者で共有しておき、サバの味噌煮が出る日は、サバ以外の代替品を提供しなければなりません。

15時からは、リビングなどでまたレクレーションが始まります。そしてこの間も、順次入浴は続いています。。なお、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームでは、介護保険法上、入浴が週2回以上と決められています。入居者が嫌がる場合でも、ホーム側は最低、週2回は入浴させ、保険者に対して報告しなければなりません。

18時からは夕食が始まります。夕食も昼食ぐらいの品数がでてきます。早番の勤務者は16時に退勤しますが、ホームによっては「遅番」が13時頃から出勤して、夕食の準備から就寝の準備までの工程を担当します。介護で手間がかかるのは「食事」と「入浴」ですので、日勤帯で入浴介助を行いながら、朝食、夕食の準備のために早番や遅番を入れて人手を確保しているというわけです。また、病院への受診同行や買い物同行など、外出関係の業務にも人手が要ります。こうした外出関係の業務にきちんと対応してくれるホームは、職員が比較的手厚く配置されていると判断できます。

夕食が終わると、入居者は部屋でのんびり過ごします。そして順次、着替えや洗面など就寝に向けた準備である「ナイトケア」が始まります。ナイトケアは22時頃までには終わり、遅番は帰宅。その後の夜勤者が1人ずつ、休憩に入りながら常時2人体制(3人勤務の場合)で、緊急事態に備えます。ホームによっては夜勤者の役割は様々ですが、基本的に1~2時間に1回、各居室を巡回して利用者の体調に変化がないか、呼吸状態に問題がないかを確認します。最近はこの夜間巡回を、「見守りセンサー」なるIT機器で行っている施設もあります。

このほか、夜勤者は必要に応じて寝返りの介助や排泄介助、認知症で徘徊する入居者への対応などを行います。看護師が夜間も常駐しているホームでは必要な人に対して定期的にたん吸引などの医療処置を行っています。

 

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介護離職はなぜ減らないのでしょう

鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センター       1月度

 

今回は新聞の記事を参考に記載いたしました。

 

親などの介護を理由に、仕事を止めざるを得ない人がいるって聞きました

仕事と介護との両立が難しく、仕事をやめてしまうことを「介護離職」といいます。人口減少で働き手の確保が難しくなっている中、職場へのダメージになるだけでなく、年金や医療などの社会保障費の支え手不足にもつながります。労働確保のため、政府は介護離職ゼロを目指していますが、うまくいっていません。2015年、当時の安倍晋三首相は、「1億総活躍社会」の実現を目指した対策の中で、介護離職ゼロを20年代初頭までに実現するとの目標を掲げました。今の岸田政権も引き継いでいますが、実現できていません。

どれぐらいの人が離職しているのでしょうか

厚生労働省によると、介護や看護を理由に離職した人は約9.5万人(21年調査)で、横ばい状態です。男女とも55~59歳が多く、ベテランや管理職世代が直面しています。

なぜ減らないのでしょうか

介護サービスや施設などの不足が原因とみられます。政府は介護の受け皿について「20年代初頭までに50万人分増やす」との目標を掲げましたが、これも達成できていません。

受け皿の整備が進めば解決するのでしょうか

国は介護休業制度の利用など、仕事と介護が両立できる働き方の普及を進めていますが、浸透していない職場もあるようです。

職場や同僚の理解も大事なんですね

2年後には、第1次ベビーブーム(1947~49年)に生まれた団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」が控えています。介護離職ゼロを「看板倒れ」に終わらせないよう、粘り強く取り組む必要があります。

 

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老人ホームの24時間

鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センター  2022 12月度

 

今回も専門家の記事を参考にさせていただきました。よろしお願いいたします。

 

モチベーションアップが介護職の仕事

ちなみにこれらのレクレーションについて、入居者はどう思っていると皆さんは思いますか。喜んでいると思いますか。実際は一部の入居者を除いて、多くの人が「ほっておいて欲しい」「余計なお世話」「苦痛だ」という感想を抱いています。

「朝ご飯の時間ですよ」「今日は食べたくない」   「お風呂に行きましょう」「今日はパス」

「10時なので食堂でお茶を飲みませんか」「飲みたくないよ」   「午後から近所の公園へ散歩に行きましょう」「寒いからやめておくよ」

といったやり取りが、どのホームでも繰り広げられているのです。

高齢者がこうした反応を見せる理由は、多くの場合「面倒だから」です。皆さんも経験はありませんか。仕事で疲れて深夜に帰宅したときなど、お風呂に入るのが面倒になって寝てしまうことが。普段は面倒だとは思っていなくても、疲れていると何ごとも面倒になります。高齢者は身体機能の衰えによって「常に疲れている」状態です。モチベーションが常に下がっているので、まずはモチベーションを高めるところから始めなければなりません。介護職の仕事の大部分は、嫌がっている入居者を上手に食堂に誘導したり、入浴に誘導したり、お茶を飲ませたり、運動をさせたりすることなのです。

「お風呂に行きましょう」「今日は入りたくないよ」   「お風呂は気持ちいいですよ」「いやだよ、面倒臭い」

「面倒なことは私がお手伝いしますから入りましょう」「どうしようかな」   「さあ、入りましょう。今日はしょうぶ湯です」「じゃあ入ろうか」

といった説得を毎日繰り返しています。

たかが食事、たかが入浴ですが、様々なやり取りや手続きが10人の入居者がいれば10通りの方法で存在します。これが介護なのです。もちろん、職員の立場を理解してくれているのか、それとも抵抗しても無駄だと諦めているのか、文句一つ言わずにホームの時間割を淡々とこなしていく人もいます。

 

 

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老人ホームの24時間

鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センターです     2022.11月度

 

今回も専門家の記事を参考にさせていただきました。宜しくお願い致します。

 

10時に皆でそろってお茶を飲む理由

多くの老人ホームでは、9時頃からがいわゆる日勤帯になります。職員を手厚く配置して”通常営業”を行う時間帯です。配置職員数は、同じく60人定員のホームであればホーム長などの管理職と生活相談員、ケアマネジャー、事務系職員、介護主任などの運営責任者が1人ずつ、看護師1~2人、介護職は4人(早番3人と合わせると7人)ほどです。介護職と看護師を合わせると9人~10人で、1人当たり6~7人の入居者を担当することになります。

ここで、こんな疑問を抱いた方はいないでしょうか。「介護付き有料老人ホームの職員配置は(3対1以上)と言われているけど、これは入居者3人に対して職員1人が付いているということではないの?」・・・・・・それにしては職員数が少ないですね

この「職員1人}というのは、常勤(週5日8時間勤務が一般的)の職員(介護職+看護師)が1人という意味です。つまり、60人定員のホームなら、こうしたフルタイム勤務の人が20人いれば「3対1」を満たすことになります(非常勤職員は常勤に換算して人数を足していきます)。実際は少し余裕を持って二十数人の介護職と看護師がいて、彼らが日勤、夜勤、早番、遅番とシフトを組んで24時間365日をケアするため、日勤帯に出ている職員は10人弱となるのです。これが「1・5対1」の高級ホームになると、ざっと倍の職員数になります。

1日の流れに話を戻しましょう。8時から9時頃までに入居者の朝食が終わると、各自が居室で一休みした後、9時過ぎから順次、入浴が始まります。自立者が多いホームには大浴場がありますが、要介護者がメインのところは「個浴」という1人用のお風呂に入ることが多いため、一人ひとり呼ばれて行くことになります。入浴と並行して、居室整備、つまり居室内の清掃が始まります

9時前後の時間帯、ここで職員たちによる「申し送り」が行われます。夜勤者から日勤者への伝達事項や、ホーム長から職員に周知すべき内容が伝えられる朝礼のような時間です。

10時からは食堂や大広間で簡単なレクレーションを兼ねてお茶の時間です。基本的に強制参加だと思って下さい。テレビなどを見ながらコーヒーやお茶を飲みながら談笑したり、簡単なレクレーションとして一緒に体操をしたりします。

では、老人ホームではなぜ皆が揃ってお茶を飲んだりレクレーションを行うのでしょうか。「各自が自由に過ごせばよいではないか」と思う方もいらっしゃるはずです。でも、私の経験上、ホーム側から何もアクションを起こさなければ、入居者の多くは24時間ベッドの上にいるひとばかりです。つまり。ずっと寝ています。「廃用症候群」という言葉を聞いたことがある方はピンとくるはずですが、高齢者の場合、何もせず、自室内に閉じこもって寝てばかりいると、体の機能が使い物にならなくなっていきます。足腰が弱くなり、認知症が進み、やがて寝たきりになります。

老人ホームに入居した高齢者が廃用症候群になって寝たきりになったら、ホームの面目丸つぶれです。家族から「職員は一体何をしていたのか!」と非難されることでしょう。従って、ホームでは入居者をあの手この手を使って居室の外へ出して、ホーム内外に連れ出します。だから、レクレーションで体や頭を使ってもらいますし、食事はできるだけ食堂で食べてもらうようにしているのです。熱心なホームでは、外出や外食などのイベントを企画し、入居者を積極的に外に連れて行きます。  次回へつづく

 

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