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第4章 移動・移乗の介助
鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センター事務員の「岩下」です。
第4章「移動・移乗の介助」についてご紹介したいと思います。
■QuestionⅠ
「車いすでの食事といすでの食事はどちらがよいですか?」
・Answer①
一般的に車いすは移動を目的として使います。特に介護が必要になってきた人は、徐々に足腰の力が低下していますので、車いすでの移動が安全です。車いすに乗ったままでの食事がいけないことはありませんが、テーブルで車いすに乗ったまま食事をするのは、食べにくいだろうと推測します。その理由は車いすの座面の高さは約47cmで食卓用いすより若干高いことと、車いすの座面は深く座らないと安定せず、安定した状態での動作が行われる範囲は腕の長さ分に限られるからです。すると、おいしく食事が食べられない→より介助が必要になる→誤嚥の心配も出てくる→食事がミキサー食になる→よりおいしくない…。とどんどん日常生活から離れてしまいます。ですが、いすに座っていれば姿勢よく食べれる→介助がいらなくなるというケースもあります。また、座り替える動作により筋力を使うことにもなります。したがって、食卓までの移動は車いすで行い、食事は食卓用のいすに移乗し、安定した姿勢で食べるのがよいでしょう。
・Answer②
車いすにもさまざまな種類があり、食卓用のテーブルや机などで食事や作業をすることができるディスクアームタイプの車いすなどもあります。この車いすはアームサポートが一段下がった形をしており、テーブルや机に収まりやすいタイプです。また、上半身が前に傾きやすく、手を容易に伸ばせる姿勢ができるのが特徴です。ディスクアームタイプなどの車いすではそのまま食事できます。
■QuestionⅡ
「片まひのある人を車の座席から車いすに移乗するときには、どのような方法がありますか?」
・Answer①
まひのある人や高齢者が乗りやすい乗用車があります。助手席が回転・昇降・脱着するタイプの福祉車両です。いすが回転し、高さの調整が可能なので、車いすからの移乗も容易にでき、福祉施設では利用者を病院に連れて行くときなどに使っています。しかし、一般家庭が福祉車両を持っていることは少ないでしょう。最近では駐車場に車いす専用の駐車スペースがあるので、移乗にはできるだけ専用スペースを利用するとよいでしょう。
・Answer②
まひがある場合、車から車いすに移乗する際は、車いすを健側に置きます。車のドアを開け、左に片まひがある場合は、健側になる右の上下肢を使って、できるだけドア側に移ってもらいます。車いすをドアに近づけ車いすに乗り移るようにします。車いすという狭い場への移乗なので、つまづかないよう、転倒などに注意を払う必要があります。
車いすから車に移乗するときは、車を健側に置きます。乗るときは降りるときよりも座席の面が広く、車内で動きやすい状態にあるので、健側のからだの力を利用するようにします。
■QuestionⅢ
「腰が曲がって前屈姿勢のある人の移乗での注意はありますか?」
・Answer①
高齢者の立位姿勢の特徴は、背(猫背)や腰が曲がり、膝関節を曲げていることです。これは、加齢による腰や背中の筋力の低下、椎骨の変形や椎間板の変性などが原因で腰が曲がり、上位が前屈気味になり、重心が後方に移動することから後ろに倒れないようにするために膝を曲げ、両足が横に広がった姿勢になります。手や膝や太ももにおいて歩くのもそのためです。
・Answer②
背中や腰、膝関節が曲がっている姿勢から、歩行時は歩幅が狭く、足の蹴り上げがなく、すり足になり、段差越えが困難だったり、つまずくことなどが多くなる危険性があります。したがって、手引き歩行などをしながら、移乗時は足が上がっているかなどを確認しながら介助するとよいでしょう。
以上、「移動・移乗の介助」についてご紹介でした。
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