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「認知症と老人性うつ病の違い」
鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センター 事務員の岩下です。
◆認知症と見分けがつきにくい病気に「老人性うつ病」があります。
・気分が落ち込む
・感情が乏しくなり無表情に
・何にも興味を持たなくなる
・不眠
・食欲不振
・注意力や集中力の低下
・特に悪いところはないのに、身体のどこかが悪いと悩む
などなど、認知症の症状と重なる部分があり、さらに老人性うつ病の場合は、人によって症状が異なるため、判断が付きにくい場合があります。
◆高齢者がうつになる原因は?
・仕事からの引退
・身近な人との死別(配偶者や長年一緒にいたペット亡)
・子どもが独立して夫婦だけの生活になった
・没頭できる趣味や気晴らし法がない
・家族・親族・知人などあまり訪ねてこない
・炭水化物が多いバランスの悪い食生活をしている
などなどが挙げられます。
認知症の方に多い、「記憶障害」ですが、老人性うつ病では起こりません。ただし何かを聞かれたときに深く考えずに「わからない」と答えてしまうため、判断が付きにくいのです。
年齢を重ねるとどうしても増えてくるのが、「物忘れ」です。老人性うつ病の方は自分でもの忘れに気付き、それを不安に感じたり「もうダメだ」と落ち込んでしまうことがあります。他にも不安な気持ちから家の中をウロウロと歩き回ったり、虚無感や自殺願望を訴えることがあります。徐々に症状が進行する認知症とは違い、老人性うつ病は急に症状が現れたり、時間帯によって症状が強く出ることなどがあります。
◆バランスの良い食生活で老人性うつ対策を
一人暮らしや高齢で食事を作れなくなった世帯では、コンビニ弁当などを食べる機会が増えるかもしれません。そうした食生活ではどうしてもサンドイッチやおにぎり、パスタなど炭水化物に偏りがちです。
炭水化物は体内でブドウ糖に変換されてエネルギーとなる物質です。ブドウ糖は脳のエネルギー源でもありますから、もちろん欠かすことはできません。ですが、脳を働かせるには、エネルギーだけでなくビタミンやミネラル、たんぱく質や脂質といった栄養素も必要です。野菜や豆類、肉や魚、海藻類といった食材もとらなければなりません。
車で例えると、ガソリンばかり補給しても燃焼させては焼け付いてしまいます。オイルや電気系統など細部を整えてこそ、快適な走りを実現できます。脳の働きも同じです。
◆治療の効果を上げるカウンセリング
薬物療法がすべてを改善させているわけではなく、なかには「病院へ通う」ことで状態がよくなることもあります。病院では医師が治療に通じる情報を引き出すために、色々な質問をしますし、患者さんは看護師と軽い世間話をすることもあります。実はこれだけで、老人性うつ病は改善に向かうこともあるのです。若い年代の患者さんは「他人にかまわれることが苦痛」なので逆効果なんですが、高齢者はかまってもらえることがうれしいからです。
認知症は、現代の医学では治すことができませんが、老人性うつ病は治療すれば改善できる病気です。「ようすがおかしいな?」と感じたらすぐに医師に相談しましょう。
鹿児島市の老人ホーム・高齢者住宅をお探しの方は、遠慮なくお問い合わせ下さい。
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