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「傾眠傾向とは?」
鹿児島老人ホーム・介護施設紹介センター 事務員の岩下です。
「傾眠傾向」とは、声掛けや、肩をポンと叩くといった弱い刺激で意識を取り戻す程度の、軽度の意識障害の一種です。一見、睡眠不足の人が日中眠気に襲われ、うとうとしているのと同じようにも見えますが、ただの居眠りとは異なります。
傾眠傾向の症状は高齢者によく見られ、病気の兆候である場合もあります。そのため、昼間にうとうとする状態が度々見られるようであれば、傾眠傾向の可能性を疑ったほうがいいでしょう。
◆意識障害の一種「傾民傾向」とは
・意識障害の段階
1、意識清明(正常)
意識がはっきりしていて、状況判断や意思疎通が問題なくできます。いわゆる「正常」の状態です。何らかの理由で意識清明でなくなったときに、意識障害が認められます。
2、傾眠
うとうとと浅く眠っている状態です。軽い刺激で意識を取り戻し、呼びかけにも反応しますが、そのまましばらく放置しているとまた眠ってしまいます。
3、昏迷
強い刺激(大きい声での呼びかけや強めの痛みなど)を与えないと意識を戻さない状態です。手で払ったり、叫んだりなど、物理的な刺激による不快感を嫌がる行動を見せることがあります。
4、昏眠
外部から強い刺激を与えても覚醒せず、刺激に対する反応や不快感を避けようとする素振りも現れない状態です。ただし脊髄反射と排泄行為はあるので、一切の反応が見られない「脳死」とは異なります。
傾眠傾向は2番目に位置付けられている意識障害です。傾眠傾向の症状が見られる人の中には、外部からの刺激で覚醒した後も「注意力が欠けている」「無気力である」などの状態が続く人もいます。また、自分が今いる場所や、当日の日付がわからないこともあります。認知症の人は特にこの傾向が強いので、日中ずっと居眠りをしている場合は、一度認知症を疑ってみたほうがいいかもしれません。
傾眠自体は単にうたた寝しているように見えることから、そのまま放置してしまいがちですが、食事をとらないで脱水症状や栄養不足に陥ったり、運動不足が筋力低下を引き起こしたりするおそれがあり、実際はとても危険です。「また居眠りしているな」と軽く流してしまわずに、普段から周囲が気にかけてあげることが大切です。
※何かおかしいと気付いたら、早めに病院で診察を受けましょう。
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